肉まん研究所

JOURNAL / 研究日誌

中華まん研究

なぜ、中華まん専門店を開くことにしたのか

最初から店を開くつもりで、肉まんのブログを始めたわけではありません。 ただ、調べるほど、食べるほど、中華まんという食べ物の奥行きに引き込まれてい…

最初から店を開くつもりで、肉まんのブログを始めたわけではありません。

ただ、調べるほど、食べるほど、中華まんという食べ物の奥行きに引き込まれていきました。気づけば「これは読むだけでは足りない。自分で作って、売って、確かめたい」と思うようになっていました。

もちろん、中華まん専門店を開くという決断は、勢いだけではありません。肉まんという身近な食べ物に、まだ見せられていない可能性がある。そう感じたからです。

FROM READER TO MAKER

読むだけでは、足りなかった。

01読む中華まんを調べる
02食べる各地と中国を歩く
03作る失敗しながら試作する
04売るお客さんの反応を見る
05改善する次の一個へつなげる

専門店は完成形ではなく、この循環を続けるための場所です。

肉まんは、ありそうで専門店が少ない

肉まんは誰もが知っている食べ物です。冬になればコンビニに並び、スーパーにも冷凍商品があります。なのに、肉まんを専門に作り続ける店は、意外なほど多くありません。

それはたぶん、簡単そうに見えて難しい食べ物だからです。皮を作る、具を作る、包む、発酵させる、蒸す。どこか一つがずれると、食感も香りも変わります。しかも、蒸したてでこそ伝わる魅力が大きい。

でも、その難しさが面白い。肉まんは、ちゃんと向き合うほど発見がある食べ物でした。では、読む側だった私が、どこで作る側へ踏み出したのか。

食べ歩きから、試作へ

中華まんを知るために、いろいろな店へ行きました。日本の豚まん、中国の包子、台湾の蒸し物。地域によって、皮の厚みも、具の味付けも、食べる場面も違います。

食べ歩いているうちに、だんだん「これはなぜおいしいのか」「日本で出すならどこを変えるべきか」と考えるようになりました。そこから試作が始まります。

作ってみると、想像以上にうまくいかないことばかりでした。皮が重い。具の香りが弱い。蒸すと味がぼやける。頭の中ではおいしいはずなのに、実際に食べると違う。その繰り返しです。失敗を重ねても、専門店にしたい理由だけは薄れませんでした。

それでも専門店にしたかった理由

肉まんをひとつの商品としてではなく、店の中心に置きたかった理由があります。

中華まんは、味の幅が広いのに、まだ日本では選択肢が少ない。定番の肉まんだけでなく、辛いもの、香りの強いもの、野菜を楽しむもの、季節の食材を使うもの。もっといろいろな中華まんがあっていいと思いました。

専門店にすることで、その幅を本気で試せます。短い期間で新商品を作り、実際に販売し、お客さんの反応を見て、また改善する。これは小さな専門店だからできる研究です。

これからの肉まん研究所

店頭で蒸したてを食べてもらう。通販で家に届ける。イベントに出店する。企業の商品開発やOEMにも関わる。肉まん研究所の仕事は、少しずつ広がっています。

でも、中心にあるのは変わりません。中華まんの可能性を、ひとつずつ形にすることです。

なぜ中華まん専門店を開くことにしたのか。今あらためて答えるなら、とても単純です。まだ見たことのない肉まんを作れると思ったから。そして、それを食べてくれる人がいると信じたからです。