
肉まん研究所が作りたいのは、一口目だけで勝つ肉まんではありません。
もちろん、食べた瞬間に「うまい」と思ってもらえることは大切です。でも、それ以上に大事にしているのは、食べ終わったあとにもう一度思い出してもらえることです。
毎日食べても飽きない味。言葉にすると地味ですが、肉まん研究所の商品づくりの根っこには、いつもこの目標があります。
強い味は、作りやすい
味を濃くすることは、実はそれほど難しくありません。甘くする、辛くする、脂を増やす、香辛料を強くする。ひと口目の印象は作りやすくなります。
でも、強い味は疲れることもあります。最初はおいしくても、最後まで食べると重く感じる。もう一個食べたいとは思えない。肉まんのように皮と具を一緒に食べる商品では、その差がはっきり出ます。
だから、肉まん研究所では「わかりやすく強い味」だけを正解にしないようにしています。
飽きない味は、薄い味ではない
毎日食べても飽きない味というと、薄味を想像する人もいるかもしれません。でも、私たちが目指しているのは、ただ味を弱くすることではありません。
肉の香り、野菜の甘み、皮の小麦感、蒸したときの水分、食べ終わったあとの軽さ。そういう細かい要素が整うと、味が強すぎなくても満足感が出ます。
中華まんは、具だけでなく皮も主役です。皮がおいしくないと、最後まで食べたときの印象が残りません。具と皮が一緒になったときにどう感じるかを、何度も確かめます。
日常に戻ってくる肉まん
特別な日に食べる肉まんもいいですが、肉まん研究所が本当に作りたいのは、日常に戻ってくる肉まんです。
寒い日に食べたい。家にあるとうれしい。イベントで見つけると買いたくなる。差し入れでもらうと少し場が温まる。そういう、生活の中に自然に入っていく商品です。
毎日食べても飽きない味を目指すのは、肉まんを特別なものにしすぎないためでもあります。身近だからこそ、長く愛される余地があると思うのです。
今日の研究メモ
おいしさは、強さではなく戻ってきたくなる感覚で決まることがあります。
また食べたい。家にも置いておきたい。誰かに渡したい。そんなふうに思ってもらえる肉まんを作るために、今日も皮と具のバランスを研究しています。